錦秋彩るコントラスト 大空滝の紅葉見ごろ【花巻】
花巻市豊沢地内にある「大空滝」の周辺では木々の葉が色づき始めている。大空滝は宮沢賢治の童話にも登場する花巻の名勝で、赤や黄色に染まった紅葉と白い滝のコントラストが錦秋を彩っている。
滝は7層になっており、高さは83メートル、幅6メートル。周囲にはブナの原生林が広がる。空から降ってくるように見えることから、その名がついたとされる。
賢治の童話「なめとこ山の熊」の一節に、「気をつけてそっちを見ると何だかわけのわからない白い細長いものが山をうごいてけむりを立てているのがわかる。それがなめとこ山の大空滝だ」と名前が出てくる。
銀河なめとこラインとして整備された中山1号トンネルを抜けると道路脇に駐車場があり、展望地までは山林の入り口から徒歩で1時間ほど。渓谷一帯を覆うあでやかな紅葉が、岩肌をとうとうと流れる滝の美しさを一層引き立てる。
紅葉は、11月上旬まで見ごろが続きそうだ。