花巻

空港から搬送手順確認 大規模地震想定し訓練 医療関係者【花巻】

大規模地震時医療活動訓練で負傷者を自衛隊航空機に搬送する参加者

 政府主催の大規模地震時医療活動訓練は30日、県内で行われた。花巻市の花巻空港旧ターミナルでは広域搬送拠点臨時医療施設(SCU)設置・運営訓練などが実施され、本県や福岡県などの災害派遣医療チーム(DMAT)が被災者を自衛隊航空機で他県に搬送する手順を確認し、巨大地震に備えた。

 防災関係機関の協力の円滑化を図ることなどを目的に、県内では同空港のほか、県庁、大船渡病院、宮古病院で行われた。同空港では医療関係者約90人が参加し、29日午前11時、三陸沖を震源とする震度7の地震が発生し、岩手、宮城、福島の3県が被災した―との想定で行われた。

 同空港に設置されたSCUに負傷者に見立てた10体の人形が運び込まれ、DMAT隊員が容体などを確認。救急車で待機していた自衛隊航空機に搬送した後、隊員たちも自衛隊機に乗り込み、福岡県の医療拠点へ飛び立った。

 2011年の東日本大震災発生時には同空港に初めてSCUが設置され、北海道や東京都などに被災者16人が搬送された。訓練に参加した岩手医科大医学部の藤原弘之助教(42)は「岩手でもまた大地震が発生する可能性はある。訓練で関係機関の情報のやりとりや課題を確認できた。東日本大震災でSCUに参加しなかった医療関係者が雰囲気を味わえたのも大きい」と話した。

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