福幸願う つるし雛 同好会13、14日展示 花巻・石鳥谷
花巻市石鳥谷町の「復興(福幸)つるし雛(びな)同好会」(伊藤成子代表)は、約7カ月かけて制作してきたつるし雛を完成させた。13、14日に同町の八幡振興センターで開かれる文化祭で展示し、訪れた人に元気を届ける。
同会は、新型コロナウイルスの影響で同町の「八日市つるし雛まつり」が今年開催できなかったことを受け、「八日市つるし雛同好会」代表を務める髙橋多美さん(75)の技術を絶やしたくないと、伊藤代表(71)が4月に設立した。
毎週月・木曜に、同市や紫波町の10人ほどが参加し、同センターで活動。着物の正絹を生地に使用し、髙橋さんの指導を受けながら、一つ一つの飾りを丹精込めて手縫いした。
新型コロナの影響で同センターが使用できなかった時には、伊藤代表の自宅で作業するなど工夫しながら続け、10月25日に完成させた。
1人1基を制作。彩り豊かな温かみあふれる飾りが並ぶ。
孫の幸せを願いながら作ったという伊藤代表は「制作する中で自分の成長にもつながった。来年以降も続けていきたい。文化祭では、皆さんに少しでも明るい気持ちになってもらえたら」と語っていた。
参加した同市石鳥谷町小森林の本舘英子さん(71)は「子供3人はみんな男の子だったが、孫に女の子がいる。女の子を持つのが夢だったので、つるし雛をプレゼントしてあげたい。家族みたいな雰囲気の中で制作でき、毎週楽しみな時間だった」と顔をほころばせた。