花巻

働く際のルール理解 大迫高で出前講座 県労働委【花巻】

働く際のさまざまなルールに理解を深めた県労働委員会による出前講座

 県労働委員会による出前講座は24日、花巻市大迫町の大迫高校(三田正巳校長、生徒69人)で開かれた。3年生29人が、労働契約や労働時間など社会に出て働く際のさまざまな決まりについて理解を深めた。

 労働委員会制度の周知と労使紛争の未然防止を図ろうと2012年から実施しており、今年度は計8件を予定している。同校では3回目。

 同委員会の公益委員本田純さん、労働者委員山岸伸行さん、使用者委員平野佳則さんの3人が講師を務めた。このうち本田さんは、労働委員会の役割を説明したほか、クイズを交えながら、労働・休憩時間や賃金、休日などに関する決まりについて紹介した。

 本田さんは、働くことになったとき、会社と交わす約束「労働契約」を確認する重要性を指摘。「労働契約の期間や仕事内容・場所、賃金の計算方法、支払い時期などを書面で示し、労働者に渡す決まりがあることを知っておいてほしい」と述べ「労働者の同意なく不利益に変更することはできない」などと説明した。

 賃金支払いについては▽現金で▽全額を▽毎月1回以上▽一定の日に▽働いている本人に―という5原則を紹介した上で「正社員、アルバイトなどの働き方にかかわらず、最低賃金を下回る賃金での契約は認められず、法律違反となる」と、基本的なワークルールを生徒に伝えていた。

 講座では、労働者や使用者からの相談事例、労働相談・紛争解決機関についても触れた。

 伊藤健太さん(18)は「高校卒業後は正社員として働くことが決まっている。勤務期間によって有給休暇の日数が変わるなど知らないことも多く、勉強になった」、瀬川彩来さん(18)は「会社側と労働者側、お互いが守るべきルールがあるのだと学んだ。社会人になってからも、遅刻しないように気を付けたい」と話していた。

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