花巻

地域で支える重要性学ぶ 花巻市認知症セミナー

認知症への理解を深めたセミナー

 2021年度花巻市認知症セミナー(市、市地域包括支援センター主催)は29日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。参加者約200人が行政説明やリモート講演、パネル展示を通じ、認知症の基礎知識や患者と家族を地域で支える重要性などを学んだ。

 市民に認知症について正しく理解してもらおうと、花巻病院と県中部地域型認知症疾患医療センターの共催により実施。新型コロナウイルスの影響で20年度は中止としたため、2年ぶりの開催となった。

 セミナーでは、市長寿福祉課が市の認知症高齢者数の推移や認知症対策の状況、他自治体の取り組みを紹介した後、国立長寿医療研究センター(愛知県)企画戦略局リサーチコーディネーターの進藤由美氏が「認知症になっても自分らしく暮らせる地域づくりに向けて」と題し、リモートで講演した。

 進藤氏は、認知症の定義や脳の働き、中核症状や周辺症状といった基礎的な部分を説明したほか、認知症の早期発見と支援にも言及。患者の支援については、生活上の小さな不都合や困り事が出た早い段階で、病院を受診したり、地域包括支援センターに相談したりする「備え型支援」が重要だと指摘。「さまざまな困り事が出てきてからの支援だと、その困り事への対応が中心となる。本人の望む生活を送るために、どのように支えるべきかを早期に考えるため、小さなことでも関係機関に相談に行ってほしい」と呼び掛けた。

 会場入り口では、市内の認知症カフェや認知症サポーターなどの活動に関してのパネルが展示された。

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