県内外

献上リンゴ 上質の仕上がり 盛岡で箱詰め作業

皇室に献上するリンゴを丁寧に箱詰めする生産者

 天皇、皇后両陛下をはじめ皇族に献上する県産リンゴの箱詰め作業が30日、盛岡市内で行われた。県内を代表する生産者が、厳選した「サンふじ」など極上品を丁寧に箱に収めた。配送業者を通じ、1日に皇室に届けられる。

 献上リンゴを栽培する盛岡や奥州、花巻、一関などの地域の15人でつくる蛍雪会(紺野亮幸会長)の全員が参加。白手袋をはめてリンゴを手に取り、傷の有無や色つやなどをじっくりと確認した。慎重な手つきで保護ネットで包み、主力の「サンふじ」「はるか」「青林」の3品種合わせて330個余り(1箱28個入り)を12箱に詰め込んだ。

 同会によると、今年は4月に凍霜害に見舞われたほか、6月にはひょう害が発生。栽培が困難な状況となったものの、献上リンゴについては土の管理などを徹底して被害を最小限にとどめ、例年並みの上質な仕上がりとなった。

 紺野会長(74)=奥州市江刺=は「味も例年通り上質に仕上がった。今年もおいしいリンゴを届け、皇室の皆さまに喜んでもらえるものになったと確信している」と太鼓判を押した。

 リンゴの献上は、故秩父宮さまが昭和初期に盛岡市にあった騎兵連隊に勤務された縁で1940(昭和15)年に始まったとされる。戦争による中断を経て49年に再開して以来、毎年行われている。

 今回の3品種より収穫時期が早い「ジョナゴールド」と「紅玉」は、10月に献上されている。

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