花巻

新バス待合所完成 イトーヨーカドー花巻店ターミナル 降雪時も快適に

テープカットをして新バス待合所の完成を祝う関係者
ベンチ4基が置かれ、バス出発時刻を表示するデジタルサイネージが設置された室内

 花巻市は、同市下小舟渡のイトーヨーカドー花巻店バスターミナルに新たに待合所を整備し、2日に利用を開始した。これまでは柱や屋根だけの簡易な建物だったが、ボックスタイプの待合所を新築。室内にはベンチやバスの出発時刻を表示するデジタルサイネージ(電子看板)を設置するなど、乗降客の快適な待合空間を整えた。

 同ターミナルは市が運行する市街地循環バス、県交通が運行する路線バスなど合わせて8路線(10系統)が乗り入れ、平日は計108本のバスが経由する結節点になっている。乗り入れ本数はJR花巻駅に次いで多く、同店の買い物客に加え、生徒の乗り継ぎ利用など多くの市民が利用している。

 待合所は1988年に設置された上屋があったが、老朽化が著しく側壁がないため、雨風に加えて冬期間は雪や寒さにさらされる状況だった。市民や来訪者が快適に移動できる環境を整えようと、約2900万円を投じ今年8月下旬に着工した。

 完成した待合所はアルミニウム合金造り、建築面積38・57平方メートル。室内部分(26・70平方メートル)には3人掛けベンチ4基に加え、市街地循環バスと県交通路線バスの出発時刻を15秒間隔で交互に表示するデジタルサイネージを設置した。室外(11・87平方メートル)にもベンチ1基を置き、利用客の滞留スペースは旧待合所の3倍になった。コロナ禍でも安心して待合所を利用してもらおうと、建物内部や出入り口取っ手、ベンチなどの抗ウイルス・抗菌コーティングを行っている。

 利用初日となった同日は、上田東一市長、イトーヨーカ堂販売事業部北海道東北ゾーンの村元洋ゾーンマネジャー、県交通の本田一彦社長ら関係者約30人が出席し、テープカットをして完成を祝うとともに、待合所が末永く利用され、市街地の活性化に結び付くことを期待した。

 早朝から断続的な降雪に見舞われたが、早速乗降客が待合所を利用し、同市西宮野目の佐藤操さん(73)は「今までは吹きさらしで寒い思いをしたこともあった。これからはここで安心してバスを待っていられる」とうれしそうに話していた。

 利用時間は午前7時30分ごろ~午後8時ごろで、夜間は防犯のため施錠する。

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