一関・平泉

2年連続で縮小開催 大東大原水かけ祭り【一関】

防火や無病息災を願って裸男が駆け抜けた一関市・大東大原水かけ祭り=2020年2月11日

 一関市大東町の「一関市・大東大原水かけ祭り保存会」(金野幸冨会長)は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から2022年2月11日に開く同祭りで裸男への水かけなど行事のほとんどを取りやめることを決めた。当日は同町大原の大原市民センターで、火防厄除祈願を関係者のみで行う。2月11日に開催が定着した1973年以降、水かけなどの行事を中止するのは2年連続。

 同保存会では6月30日の総会で、コロナの感染状況を見極めながら理事会で開催の可否を決める方針を確認。11月24日に開かれた理事会では、祭りの性質上3密を防ぐのは困難として、祭りの起源である火防と厄除の祈願のみを行うことを決めていた。

 「天下の奇祭」と称される同祭りは1657(明暦3)年の「明暦の大火」を教訓に、火防の祈願と宣伝を兼ねた祭りとして始まったと伝えられており、360年を超える歴史がある。毎年県内外から集まった裸男が沿道から掛けられる清めの水を浴びながら、火防や無病息災を願って大原地内の商店街を走り抜けることで知られ、2020年は273人の裸男が参加した。

 金野会長は「地元の方を中心に『今年は水かけをぜひやってほしい』という声が多かっただけに残念でならない。次こそは縮小ではない、通常の祭りを開催したい」と語っている。

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