奥州・金ケ崎

産地支える肥育 高評価 小形畜産(前沢)が最優秀 全畜連肉用牛枝肉共進会・黒毛和種去勢【奥州】

全畜連肉用牛枝肉共進会の黒毛和種去勢牛の部で最優秀賞に輝いた小形畜産の高橋代表取締役

 奥州市前沢字平小路の小形畜産(高橋友子代表取締役、従業員7人)は、11月に東京都で開かれた全国畜産農業協同組合連合会の第50回肉用牛枝肉共進会の黒毛和種去勢牛の部で最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞した。初出品ながら最高賞に輝き、地元のブランド・前沢牛を長年支えてきた肥育の実力が改めて認められた。

 2021年度同共進会の同部門には、全国から70頭が出品された。入賞した同社の肉用牛は体重883キロ、枝肉重量605キロで、肉質・歩留等級は最上級のA5。霜降りの量を示すBMSは最上級の12、ロース芯面積は108平方センチなど、総合的に優秀だった。本県からの同賞の受賞は通算6回目となった。

 出品牛はストレスがかからないよう1頭を単独のスペースで飼養し、給餌後にはマッサージをするなどして成長を促進。出品まで食欲は落ちることなく、高評価に結び付いた。

 同社は1939年創業で、前沢牛オガタ(小形守代表取締役)のグループ会社。各種共進会、共励会での受賞は多数で、日本一の経験もあり、現在は約600頭を飼養している。高橋代表取締役(49)は「初出品だったので信じられず驚いたが、70頭で1位の結果は自信になる。常に牛と向き合い目を掛け、手を掛ければ牛も応えてくれる」と受賞を受け止めた。

 表彰式は新型コロナウイルスの影響で行われず、JA岩手ふるさとからの伝達となった。6日に同市胆沢の同JA本店で高橋代表取締役が受領。賞状と副賞を手渡した同JA経営管理委員会の千田幸男副会長は「全国トップレベルの前沢牛を展開する地域で畜産農家が切磋琢磨(せっさたくま)する中、名誉な賞を受けられた。継続的に前沢牛を守っていってほしい」とたたえた。

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