奥州・金ケ崎

畜産でJGAP取得 農業大学校 県内教育機関初【金ケ崎】

畜産2品目でのJGAP認証を喜び合う県立農業大学校畜産学科の学生・教職員(同校提供)

 金ケ崎町六原の県立農業大学校(菊池徹哉校長、学生95人)は、乳用牛・生乳と肉用牛の生産工程管理で国内基準のJGAP(ジェイギャップ)の認証を取得した。家畜・畜産物での認証は県内の教育機関で初めて。畜産分野ではこれまでに認証されている衛生管理手法の農場HACCP(ハサップ)と合わせ、同校の専門教育の高度さが証明された。

 GAPは農場管理の基準で、生産の持続性を維持するため食品安全や環境保全、労働安全など分野ごとの点検項目を定めて生産工程を管理・改善する手法。JGAPはこのうち、日本GAP協会が国内向けに開発した手法。

 同校は食品安全や環境改善で最先端の取り組みを学んでもらおうと、2018年度からGAPをカリキュラムに取り入れてきた。

 JGAPで農業の先進的な担い手と本県のリーダーとしての学生の育成を進め、生産者として出荷している生産物の安全性も高めようと、認証に向けた取り組みを4月に開始。20年度に畜産2品目で農場HACCPに認証された経験も生かし、自給飼料の生産工程を中心に点検項目を整備しマニュアルなども策定。11月には認証機関から書類と実地の審査を受け、同月24日付で認証された。

 今回の認証で、同校の畜産分野では、両輪といわれるGAPとHACCPがそろった。

 直接関連する畜産学科ではこれに基づいて学生が実習に臨み、両基準を実践的に学んでいる。同校畜産学科の武田哲教授は「基準に合致した工程管理を続け、安全な畜産物を届けたい。学生がリーダーとして食品安全の知識を高め、県内のGAPの牽引(けんいん)役となることも期待している」と語っていた。

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