人や職場の魅力 PVに 水沢高1年生が地域で取材 来月完成目指す【奥州】
奥州市水沢の県立水沢高校(菅野誠二校長、生徒689人)の1年生は、市内で活躍する大人や事業所などを取材し、取材先のプロモーションビデオ(PV)を製作する学習に取り組んでいる。地域を深く理解し、自らの進路選択や地域課題などの未来を考えてもらうのが狙いで、学習を通して地域とのつながりを育んでいる。
1学年(238人)の2021年度総合的な探究学習で、2学年で取り組む自ら課題を探して校外に繰り出す本格的な学習の前段として行っている。これまでに、普段触れ合う機会の少ない職業の人を取材するなどの学習を重ねてきた。
PV製作は今年度の仕上げの活動で、これまでに取材してきた人を含め、協力を得た56人・事業所が対象。班別の取材を通して知った各人や職場、仕事の魅力を動画で発信する。生徒が自らアポイントメントを取り、教諭は同伴しない。
取材先のうち奥州市は、各課が対象となっている。生徒は市の業務についての説明会を経て、21年12月20日に取材を開始。同日に市役所を訪れ農政課を取材した4人の班では、職員が入庁した動機、仕事の内容ややりがいなどを聞き取った。
同班の菅原隆之介さんは「以前から市の仕事に関心があり、取材でさらに興味深い仕事だと思った。課の中にもいろいろな業務がある。大人と話すのは楽しい」と刺激を受けた様子。今後に向け「見る人に興味を持ってもらえるようなPVを作りたい」と話していた。
必要に応じて追加取材も行い、今年1月から動画を製作。完成は2月中を見込み、動画は取材先に納品して活用してもらう。
特に、市は各課にスポットを当てた取り組みは前例がないとして、プロモーションへの活用に期待を寄せているという。