一関・平泉

大人の自覚胸に 一関市成人式 862人が出席

色鮮やかな振り袖姿で写真撮影に応じる一関市の新成人たち

 一関市の2022年成人式は9日、同市狐禅寺の市総合体育館で行われ、真新しいスーツや振り袖などで着飾った新成人たちが、大人の自覚と決意も新たに人生の節目をかみしめた。県内外の新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、前日の21年成人式と同様に記念行事を含む時間が短縮されたものの、会場は市関係者や観覧に訪れた父母ら家族の盛大な拍手で祝福ムードに包まれた。

 今年の対象者は01年4月2日~02年4月1日に生まれた1135人で、このうち862人が出席。新型コロナ対策の検温と手指消毒のほか、ワクチン予防接種済証やPCR検査陰性結果通知の確認を済ませて会場入りした。

 式典の大部分が省略され、記念行事も一部内容を変更して行われた。今年のテーマは「With laughter and tears(ウィズ ラフター アンド ティアーズ)」で、皆が笑顔になり、うれし泣きできるような式典にしようとの願いが込められた。例年通り新成人による実行委(菅原宏太委員長、委員24人)が企画・進行を担当し、趣向を凝らした市民教養クイズの後、中学時代の担任教諭ら46人が収録した心温まるビデオメッセージも上映された。

 新成人を代表してあいさつした遊佐太陽さん(千厩中出身)は「私たちはこれまでさまざまな困難を乗り越えてきた。支えてくれる家族、友人、先生、地域の方々がいつもそばにいた。一人で困難を乗り越えることはできない。成人となった今、支えてくれる方への感謝の気持ちを忘れず、今度は私たちが困難に苦しむ人々を支えていく立場だと実感している」と述べ、自覚ある行動に努めていく決意を示した。

 会場の内外では、久しぶりの再会となった新成人が多く、友人同士で抱き合って喜んだり、互いの成長をスマートフォンのカメラで撮影したりしながら笑顔で会話する姿が見られた。

 同日は全国的に広がりを見せている新型コロナの変異株「オミクロン株」の市中感染を踏まえ、式典内容が変更され、佐藤善仁市長の式辞と勝浦伸行市議会議長の祝辞は文書で各出席者に配布された。

 式辞に代わって経緯を説明した佐藤市長は「この会場を出た後も新型コロナの感染対策に注意を払ってください。飲食を伴うものについてはできれば自粛をお願いしたい。7月にはワクチンの3回目接種を終わらせるので、楽しみは夏までとっておいてほしい」と異例の呼び掛けも行った。

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