一関・平泉

独創的な色彩で魅了 オリジナルビーズアート 堀僚太郎さん(要害)が作品展 サン・アビ一関

サン・アビリティーズ一関で開かれている堀さんの作品展

 「自遊業」としてオリジナルのアートジャンル「ビーズテキスタイル」などの制作活動に励む堀僚太郎さん(40)=一関市要害=の作品展が、同市三関のサン・アビリティーズ一関で開かれている。油彩やビーズでカラフルに表現された作品が来館者の関心を集めている。3月31日まで。

 堀さんは長崎県出身。自閉症の堀さんだが、同県で美術教室に通い、絵の具の技法やちらしなどさまざまな素材を作品とする手法を習得した。高校生の頃には遊び感覚でおもちゃのビーズを並べて絵画のように仕上げた100を超える作品を制作。母涼子さんが「ビーズテキスタイル」というアートとして名付けた。

 ビーズ作品は長崎市民美術展洋画の部で教育委員会賞を受賞したのをはじめさまざまな美術展で多数入選。3年ほど前からは兄瞬輔さんの住む本県に移住し、現在は自宅で抽象画の創作活動に取り組んでいる。

 本県初となる展示会では、10年ほど前に制作し、2021年度県民芸術祭洋画部門入選作品の油彩「コスモス(宇宙)」のほか、カラフルなビーズを組み合わせたビーズテキスタイル10点の計11点。油彩は画面に絵の具を垂らして抽象的に表現し、ビーズ作品のうち「HATA」は長崎県でたこ揚げのたこを「ハタ」と呼ぶことから涼子さんが名付けた。

 初期の作品には涼子さんが知人と相談しタイトルを付けていたが、00年ごろからは本人の世界観を大切にしようとあえてタイトルを付けず、全て「my world(マイワールド)」としている。

 涼子さんは「僚太郎の『存在証明』として作品展を続けている。ゆくゆくは自宅近くにアトリエを構え、活動を広げていきたい」と話している。

 時間は午前9時から午後9時まで。火曜、祝日休館。観覧無料。

 問い合わせはサン・アビリティーズ一関=0191(21)2162=へ。

▲「HATA」(右)などのビーズテキスタイル作品

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