一関・平泉

ブランド力維持へ アジアギャップ 認証審査始まる JA平泉米部会

農場関係者から現場で聞き取りを行い、作業機械の管理状況などを調べる審査員(中央)

 農業生産工程管理の第三者認証「ASIAGAP(アジアギャップ」を取得しているJAいわて平泉ブランド米部会(佐藤正弘部会長)に対する認証維持審査のうち、現場審査が17日、始まった。県旗艦米「金色(こんじき)の風」を生産する同団体が認証更新に必要な基準を満たしているかを評価するもので、審査は18日まで同部会員の農場など5カ所で行われる。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨秋から延期された審査は11項目からなり、16日には団体事務局の同JAを対象に管理項目となる5項目の審査を実施。現場審査は一関市と平泉町の同部会員4農場と、利用する乾燥調製施設1カ所を対象に進められている。

 このうち9・1ヘクタールを作付けする鈴木信夫さん(70)=同町平泉字大佐=の農場には、審査を担当するインターテック・サーティフィケーション東京事務所から審査員が訪れ、規定の項目ごとに作業機械の管理状況などを確認。審査結果の報告では、同施設がある建物内へ野鳥などが進入するのを防ぐ対策の必要性や、農薬保管庫の適切な施錠管理などの点で是正が必要との指摘があった。

 認証を受けることで農場にとっても作業の効率化や経営改善などで経費節約に繋がる利点もあり、今回初めて審査を受けた鈴木さんは「ギャップに適合させるのに少し面倒な点もあるが、毎日取り組んでいけば苦にならない」と語った。

 アジアギャップは、食の安全や環境保全、労働安全向上など持続可能型農業を実現する農業生産工程管理(GAP)のうち、アジアで共通する基準を定めようと2017年に始まった日本発の認証制度。同部会では地域農業とブランド力強化を図るため、18年に団体認証を取得しており、現在は部会員10人で取り組みを続けている。

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