コロナ新たに33人 岩手県 感染拡大で病床確保へ
県と盛岡市は21日、新たに10歳未満~80代の男女33人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。重症者はいない。患者累計は3717人となった。県は病床使用率が約2割となったことなどから、医療体制のフェーズを1(発生初期)から2(発生拡大期)に引き上げ、確保病床数を増やす方針を示した。
患者内訳は中部保健所管内14人、盛岡市4人、県央保健所管内と花巻市、宮古市各3人、県外と一関保健所管内各2人、滝沢市と二戸市各1人。
クラスター(感染者集団)関連は、県外のスポーツ活動が1人判明し計10人。一関保健所管内の会食が2人増えて計13人となった。
1月公表分の33人についてゲノム解析した結果、解析不能5人を除く28人全員から変異株「オミクロン株」が検出された。県はほぼオミクロン株に置き換わったとみている。
直近1週間の人口10万人当たり新規患者数は県全体11・4人、盛岡市18・1人。病床使用率は19%、宿泊療養施設利用率も24%となった。いずれも20%程度となったため、県は医療体制方針に基づき、フェーズを2に切り替えることを決定。22日から適用し、確保病床数を203床から301床、宿泊療養施設の確保居室を100室から280室にそれぞれ増やす。
県保健福祉部の工藤啓一郎理事心得は「各医療機関と協力して一般医療への影響を最小限にとどめながら、新型コロナのための医療を適切に提供していく」としている。
花巻市教委は21日、市内の学校関係者に新型コロナウイルスへの感染が疑われる事例が発生したため、市内の小学校2校と中学校1校について臨時休校すると発表した。
休校期間は、小学校1校が21日のみ、小学校1校と中学校1校が21~25日。
市教委によると、中部保健所が積極的疫学調査のため、臨時休校する小中学校の児童、生徒、教職員にPCR検査を実施する予定。調査結果によっては休校期間を変更する場合がある。
北上市は21日、市立保育施設で職員、園児合わせて4人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同施設は21、22の両日、臨時休園し、今後の状況次第で延長もあり得るという。
市新型コロナウイルス感染症対策本部長の髙橋敏彦市長は市民向けに「市内教育保育施設を中心に感染が急拡大している。数日間、感染リスクの高い場所や機会での行動は慎重に」との緊急メッセージを出した。