北上・西和賀

伝統継承へ躍動 演目多彩「竿燈」も 冬の芸能まつり【北上】

オープニングを飾った飛勢太鼓。躍動感のある演奏でポーズも決めた

 冬のみちのく芸能まつり「鬼よ燃えろ!Part12」(北上市民俗芸能協会主催)は23日、市文化交流センターさくらホールで開かれた。市内外から21団体、約360人が出演。各地の多様な民俗芸能団体がステージで躍動し、伝統芸能継承へ心意気を示した。

 2021年は新型コロナウイルスの影響で見送られ、2年ぶりに開催。検温、消毒、マスク着用など感染防止対策を徹底して実施し、約600人が来場した。

 第1部は飛勢太鼓の迫力ある演奏でオープニングを飾り、伊勢流門屋太神楽、道地ひな子剣舞、相去鬼剣舞の市内4団体がそれぞれ特色ある芸能を披露。相去鬼剣舞の踊り手筆頭・一剣舞の松田岬さん(29)は「お客さんの前で踊るのは1年ぶりぐらい。コロナの影響でなかなか練習できなかったが、みんなでできる限りのことをやり、拍手を頂き励みになった。今年は夏の(北上・みちのく)芸能まつりを盛り上げられるよう、練習を頑張りたい」と充実感を漂わせた。

 第2部では浦浜こども念仏剣舞(大船渡市)、花巻農高の鹿踊、北上翔南高の鬼剣舞など青少年団体が若さあふれるステージを繰り広げ、第3部は鹿踊3団体が競演。特別出演した「秋田の竿燈(かんとう)」は高さ最大16メートルもの竿燈を肩や額、腰、手の平で絶妙にバランスを取り、ひときわ大きな拍手が寄せられた。秋田竿燈会の佐々木清副会長(68)は「去年、一昨年と祭りができず、今年は何としてもやりたいと練習を始めたところで呼んでいただき感謝している。拍手をもらえてうれしい」と笑顔で語った。

 第4部では北上市内の鬼剣舞団体10団体が出演し、各演目で勇躍。最後は圧巻の大群舞で締めた。来場した市内の男性(68)は「いろいろバラエティーに富んだ地域の芸能を見ることができ、十分楽しめた。特に竿燈は迫力があった」と満足そうに話していた。

▲勇壮な演舞を見せる相去鬼剣舞。タイトルの「鬼よ燃えろ」を体現した

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