花巻

跡地活用策検討へ 3月末で廃止 東和ふるさと歴史資料館【花巻】

休館になっている東和ふるさと歴史資料館

 花巻市教委は、同市東和町土沢の東和ふるさと歴史資料館について文化財収蔵展示施設としての利用を、3月末で廃止する。建物の新たな利活用が見込めず、収蔵資料の移設が済んだことから、今後は建物を取り壊し、跡地活用策を検討することを明らかにした。

 28日に開かれた市教育委員会議定例会で、同資料館の廃止に関して議決を求める議案を原案通り決した。市議会3月定例会に関連条例の一部改正案として提出される見通し。

 構造上耐震などの補強工事が難しいことに加え、老朽化が著しいため2015年4月1日から休館している。施設の在り方を検討してきたが、良好な状態で維持管理していくのは困難と判断し、収蔵資料を移転した上で廃止することにしていた。

 収蔵資料については20年度から21年度にかけて1万7000点余りを田瀬、成島の両振興センターへ移転。収蔵資料の一部については東和コミュニティセンター内に展示室を設けて、19年度から展示している。

 市教委によると、東和ふるさと歴史資料館は、1969年12月に県立東和病院として建設されたコンクリートブロック造り2階建て、延べ床面積約2390平方メートル。同病院の移転新築に伴い、96年に県医療局から東和町に無償譲渡され、文化財の展示資料館として改修し、翌年11月開館した。2006年1月からは市町合併により花巻市博物館分館として運用されてきた。

 同日の会議では、跡地活用などをただす委員の質問に対し、市博物館の佐藤恒副館長は「建物については老朽化が著しく取り壊すほかない。取り壊しの時期については今後の検討課題。併せて跡地活用についても地元の希望を聴いて検討していく」と答えた。

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