奥州・金ケ崎

熱演で元気発信 奥州市民☆文士劇「西遊記」 コロナ禍旅の苦境に重ね

第14回奥州市民☆文士劇の一場面

 奥州市の江刺体育文化会館ささらホールなどが主催する第14回奥州市民☆文士劇「西遊記 神も仏も己の中に。行くぞ悟空、天竺(てんじく)めざせ!」の公演は29日、同ホールで始まった。誰もが知る西遊記の世界を舞台で華やかに繰り広げ、市民と地域の元気を発信した。

 同ホールと実行委が主催し、岩手日日新聞社などが後援。新型コロナウイルス感染防止対策で2020年度に続き参加者は公募せず経験者を中心とし、ゲスト文士の人数減、客席を各回265席に限るなど各種の措置を取った。

 公演は30日までの2日間。初日はキャストをはじめ約120人体制で上演した。

 舞台では孫悟空と三蔵法師やその弟子となる面々の出会い、襲い掛かる妖怪らを退けながら続く天竺への道中を演じた。コロナ禍の困難な状況を悟空らの旅に重ね、時代を力強く生き抜く思いを込めた。

 キャストは経験者中心とあって、めりはりのある演技で魅了。スペシャルバンドによる生演奏の音楽や、第40回日本照明家協会賞舞台部門で奨励賞を受け話題となったライティングも物語を盛り上げた。

 カーテンコールでは、客席から大きな拍手が湧き上がった。高野誠司実行委員長は「無事公演ができほっとしている。3カ月半つらかったが、楽しかった。ひとえに地域の皆さんの後押しがあってこそで、本当にお礼申し上げる」とあいさつした。

 最終日は午前、午後の2回公演。チケットは完売している。

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