花巻

冬景色や花濃淡生かし 北上水墨会作品展 空港ビル【花巻】

墨独特の表現が美しい北上水墨会の作品展

 北上市で活動する北上水墨会(石川武士会長)の作品展は、花巻市東宮野目のいわて花巻空港ターミナルビルで開かれている。墨の濃淡を生かした風景画など水墨画の奥深さにあふれる約20点が展示されている。10日まで。

 同会には、60~80代の男女会員16人が所属する。北上市内で月4回ほど集い、石川会長(83)の指導の下で、研鑚(けんさん)を積んでいる。

 今展では、県内の冬景色や花などを題材に画仙紙に描いた力作を並べた。石川会長が2021年に制作したという「古民家」は、滝沢市(旧滝沢村)にあった自身の生家に雪が積もったたたずまいを、記憶から引き出しながら繊細に表現した。墨独特のにじみが、温かな雰囲気を作品にもたらしている。

 作品展では、水墨画を描いたハンカチや照明、ランチョンマットなども紹介している。

 宮城県石巻市の60代夫婦は「懐かしい風景が描かれている作品もあり、自分たちが昔暮らした家を思い出す。白と黒のコントラストが美しい」と口をそろえ、作品に見入っていた。

 石川会長は「水墨画は余白があって濃淡が生きる。『淡』の部分にも注目しながら楽しんでほしい」と話していた。

 開館時間は午前7時15分~午後7時30分(最終日は3時)。問い合わせは石川会長=090(1062)6133=へ。

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