奥州・金ケ崎

力強くうま味豊か JA江刺・金札米100周年記念 日本酒「粒粒一心」販売【奥州】

江刺金札米100周年を記念してJA江刺が販売している日本酒「粒粒一心」

 JA江刺(小川節男組合長)は、江刺金札米100周年を記念した日本酒「粒粒一心」の販売を開始した。八幡平市のわしの尾(工藤朋社長)が、江刺産米の名声を築いた「陸羽132号」と、同JAのブランド米・江刺金札米「ひとめぼれ」を用いて、丁寧に製造。力強い味わいと豊かなうま味が特徴に仕上がっており、小川組合長は「また飲みたいと思う味わい。厳しい状況下で、頑張っている生産者の励みとなることを願っている」と語っている。

 同JAは当初、2021年度に100周年を迎えた江刺金札米の記念式典・祝賀会で披露しようと準備を進めていた。

 式典・祝賀会を1月27日の開催と決めたものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期。その中で「日本酒はおいしいうちに販売しよう」と、同29日に同JA店舗や同社で販売を開始した。

 同JA関係者が20年10月に陸羽132号を使った日本酒を製造している同社を訪ね、日本酒製造を依頼。工藤社長の快諾を受けて、同年産の江刺金札米ひとめぼれを原料として提供した。

 同社が使っている陸羽132号をこうじと掛米に、酵母は本県オリジナルの「ゆうこの想い」を用いて酒母を造り、金札米を使いもろみを仕込んだ。工藤社長によると「金札米が陸羽132号から始まり、流れを受け継いで今の金札米になったことを表現している」という。

 同JAは販売に当たって酒名を「粒粒一心」とした。「穀物の1粒1粒が農民の苦労と努力の結果実ったものであること。心を一つにしていこう」との思いを込めた。

 試飲した小川組合長は「常温で飲んでみたが、甘みというかうま味を感じた。それほど得意な方ではないが、また飲みたいと思った」と語る。

 粒粒一心について工藤社長は「陸羽132号の力強い味わいが金札米の豊かなうま味とともに広がり、酸がはっきりと立ち上がり後味はボリューム感のあるうま味が十分に感じられる」とし、「室温くらいか、かんをつけて、平盃(さかずき)に注いで舌の先の方からじっくりと味わっていただきたい」と紹介している。

 粒粒一心は720ミリリットル1980円(税込み)で、330本限定。同JA経済部店舗=0197(31)1211=、江刺ふるさと市場=0197(31)2080=、同社で販売している。小川組合長は「好評であれば今後も継続して販売する商品としていきたい」と話している。

地域の記事をもっと読む

奥州・金ケ崎
2024年5月3日付
奥州・金ケ崎
2024年5月3日付
奥州・金ケ崎
2024年5月3日付
奥州・金ケ崎
2024年5月3日付