北上・西和賀

来年度定員割れも 北上市内認可保育施設等 増設で待機児解消

 北上市は、4日に市内で開かれた市子ども・子育て会議で市内認可保育施設等の2022年度利用定員を示した。総定員は21年度より50人増の3558人。施設増加と少子化の進展によりこれまでの待機児童対策から一転、各施設で定員割れの懸念が出てきた。

 市子育て支援課によると、小規模保育事業所A型のゆめいろ保育園が移転新築し、(仮称)北鬼柳にじいろ保育園として開園。これまでの3号(3歳未満児保育)18人から、2号(3歳児以上保育)60人、3号30人の計90人に大幅に拡充される。

 おにやなぎ保育園は認定こども園に移行し、新たに1号(3歳以上児教育)5人を増枠。2号65人、3号35人は従来通りで、定員は計105人に増える。

 このほか、認定こども園いいとよ保育園は1号で5人増、いわさき認定こども園は1号、3号で各5人減、認定こども園専大北上幼稚園は段階的な定員見直しで1号3人減、2号12人減、小規模保育事業所B型の大堤ぽけっと保育園は3号で7人減。市内全体では1号1242人(前年度比2人増)、2号1208人(同48人増)で、3号は前年度と同じ1108人。

 小規模保育事業所などの増設で、今年度当初は課題だった待機児童が解消。年度途中でニーズが高まり、今年1月時点では定員に対し1号は354人分、3号は37人分の空きがあるが、2号は39人分不足する。

 23年度は立花保育園が認定こども園に移行し、定員も75人に増員。事業所内保育所で定員40人のひたかみ保育所は、22年度末で閉園の見通し。24年度には(仮称)岩手保健医療大学附属認定こども園北上が定員102人で開所する方向。

 市内では新型コロナウイルス感染拡大の影響もあってか20、21年度の出生数が落ち込んでいる。髙橋敏彦市長は「待機児童の多さが課題だったが、民間の皆さんに頑張って(増設して)いただいた。一方、定員割れの新たな課題も出てきた」と述べた。ただ、旺盛な企業進出により年度途中の施設利用も見込まれ、定員をしっかり見定める必要性も挙げられた。

 委員改選に当たり、15人を委嘱。会長に今西界雄氏(県私立幼稚園・認定こども園連合会中部地区北上地区会長)、会長職務代理者に佐藤仁実氏(北上商工会議所会員)を選んだ。

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