北上・西和賀

除排雪 地域協働で 業者、有償ボランティアが活動 和賀 市・今年度新規補助事業【北上】

高齢者世帯で除排雪作業に励む協力隊員=2日、北上市和賀町山口
高齢者世帯などに好評

 北上市が2021年度、積雪の多い地域で新たに始めた「地域協働雪対策事業」では、自力除排雪が困難な高齢者世帯などを対象に屋根の雪下ろしや、地域主体の除排雪活動が行われている。今年度モデル地域となった和賀地区(和賀町西部)では業者や地域住民が大きな役割を果たし、高齢者世帯などから好評を得ている。市は成果を検証し、22年度以降の在り方を検討していく。

 市では以前から市道、私道の除排雪制度があり、市社会福祉協議会も地域住民の協力で高齢者世帯らの生活用通路などを除雪しているが、屋根の雪下ろしなどは範疇(はんちゅう)を超え対象外。20年度の大雪では和賀町西部で軒先の損壊、屋根の雪下ろしによるけが人も出ていた。

 市議会でも指摘があり、高齢者らが住み慣れた地域で冬期間も安全に暮らせるよう、市は豪雪地帯の和賀地区を対象に予算250万円を投じ同事業を導入。和賀地区自治協議会が実施主体となり、事業をコーディネートしている。

 対象世帯の屋根の雪下ろしは業者が請け負い、家屋一帯は地域住民が有償ボランティアとして除雪。これまでに除雪協力隊員として40~70代の住民42人が登録した。

 市は、雪下ろしを担う業者を紹介したり、自治協を通じ屋根の雪下ろしや除排雪活動に補助金を交付したりと活動をフォローしている。

 高齢者や障害者らの世帯で、自力除排雪が難しい47世帯が事前に登録。自己負担もあるが、補助もあり軽減される。

 本格的な降雪となった1月から活動を始め、2月末現在で屋根の雪下ろし20件、除排雪8件の活動実績を挙げた。

 同市和賀町山口の松田アヤ子さん(79)方では2日、協力隊員5人が活動。除雪機がフル稼働するとともに、スコップで懸命に作業に励んだ。隊員で山口区自治会長の髙橋博敬さん(72)は「個人で頼まれても、雪量が多いと何ともならなかった。制度化され、やりやすくなり、何人かで作業するとはかどる」と笑顔を見せる。

 1人暮らしで今年度2回目の除排雪を依頼した松田さんは今冬、屋根と同程度の雪が積もったといい「自分1人では手も足も出ない。昨年まで業者に頼んでいたが高額で、この制度できれいに除雪していただき本当に助かった」と感謝し、来年度以降の事業継続を切望する。

 同自治協の藤原真己事務局長は「協力隊員もみんな快く引き受けてくれ、対象者の反応もいい。市には来年度以降も事業を続けてほしい」と語る。

 市の小原学まちづくり部長は「地域が自ら(除雪協力隊を)組織し、協働で事業を進められたのは大きな成果。今年度は大雪の中、このシステムが機能した」と評価。事業継続、他地区への導入には「今回の成果を検証した上で検討していく」と話している。

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