北上・西和賀

成功期し演技磨く 市民劇場本番へ向け稽古【北上】

北上市民劇場の公演に向け、稽古に励むキャストたち=5日、市文化交流センターさくらホール

 第44回北上市民劇場は、12、13日に市文化交流センターさくらホールで開かれる本番に向け、メンバーの稽古に熱が入っている。「アイムヒア ここが私の生きる街」をテーマに、オムニバス形式で計3本を上演。公演の成功に向けメンバーは懸命に最後の追い込みに励んでいる。

 市民劇場を盛り上げる会やっぺしなどが主催。市民が大切にしてきたこと、意外な体験談をメンバーが2021年秋から市内各界の関係者にインタビューした内容を基に脚本を作り今年1月から稽古を本格始動した。

 演目は、障害福祉サービス事業所立ち上げに向けた「端(はな)の応援団」、多機能型事業所で働く女子高校生の成長や葛藤を描く「さきおりのさと」、夫の異動で北上に移住した転勤族の妻の苦楽を表現する「転妻物語」の3本。キャスト、裏方合わせて三十数人が演目ごとのチームに分かれ、密を避けるなど新型コロナウイルス感染防止対策に万全を期して練習を重ねてきた。

 5、6日は本番の会場となる同ホールで稽古。「リアクションが弱い」「相手をよく見て」「大きな声で」。事業全体の講師で演出の小堀陽平さん(35)から演技一つ一つに注文が相次ぐ中、メンバーは本番に向けせりふや動きを確認し、緊張感を高めた。

 小学生低学年から出演している佐藤史門君(黒沢尻北小学校6年)は「だんだんよくなっている実感がある。北上オリジナルのエピソードを基にしているので、キャラの特性と声をしっかり出し『知られざる北上』を伝えたい」と意気込む。マネジャーと脚本、キャストの「一人三役」をこなす齊藤隆廣さん(46)も「3本とも見応えあるものになってきている。ここまで来たら何とか成功させ『やって良かったね』と言われる公演にしたい」と抱負。小堀さんも「本番をイメージし着実に仕上がっている。お客さんをいかに楽しませるかの意識でやってくれれば」と語った。

 公演は12、13日ともに同ホールで午後2時開演。前売り1000円、当日1200円で小学生以下無料。チケットは同ホールと江釣子ショッピングセンターパル、さくら野百貨店北上店で取り扱っている。

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