奥州・金ケ崎

倉成氏 初当選 現職小沢氏に大差 奥州市長選

奥州市長選で初当選を果たし、万歳三唱する倉成淳氏(中央)=6日午後10時12分、奥州市水沢

 任期満了に伴う奥州市長選は6日、投開票が行われ、新人の倉成淳氏(65)=無所属=が現職小沢昌記氏(63)=同=を破り初当選した。得票数は倉成氏4万625票、小沢氏1万3760票で、2万6865票の大差を付け、市政刷新を望む声を幅広く集めた倉成氏が一騎打ちを制した。投票率は56・65%で前回を7・6ポイント下回った。

 2月27日に告示された市長選には、届け出順に元会社役員の倉成氏、4期目を目指す小沢氏の2人が立候補。コロナ禍で制限のある中、現新一騎打ちの激しい選挙戦が繰り広げられた。

 現職小沢氏が2021年12月に出馬を正式表明したのに対し、新人倉成氏は告示まで1カ月を切る中で今年2月に正式表明。最大の争点は、3期12年にわたる市政の刷新か継続かで、倉成氏は出遅れで知名度不足が懸念される中、短期決戦と位置づけて集中的な運動で浸透を図った。

 同市水沢東大通りにある倉成氏の事務所は、午後10時すぎに当選確実の報が伝えられると、集まった支持者約50人の歓声と拍手で沸き返った。

 初陣を飾った倉成氏は、美幸夫人(63)と共に事務所入り。祝勝会では結果報告に続いて後藤新吉選対本部長の発声で万歳三唱が繰り広げられ、事務所内は祝福ムード一色に染まった。

 佐々木秀康総括責任者は「倉成さんは必ずや約束事を守ってやっていく。それには市民が一つになり、一刻も早く目標が達成できるように力を貸していただきたい。素晴らしい輝きのある奥州市にみんなで築き上げてきましょう」とあいさつした。

 倉成氏は「これだけの大差で市長選を勝利できるのは奇跡だ。本当にありがとうございました。私の人生の中ではとびきりの逆転劇だ。感謝してもしきれない。その分を市長になって行政の場で返そうと思う」と感謝の言葉を繰り返した。

 当日有権者数は9万6725人(男4万6678人、女5万47人)。

 倉成 淳氏(くらなり・じゅん)北海道大農学部卒。1979年カルピスに入社。2003年CALPISUSAINC.社長、11年カルピス執行役員、16年アサヒカルピスウェルネス常務取締役。19年にUターンし、19年からひめかゆ経営企画アドバイザーを務めた。奥州市水沢字桜屋敷在住。同市出身。65歳。

ふがいなさで結果出せず 小沢氏

 4選を目指した小沢昌記氏は、奥州市水沢東町の事務所で「新しい方にまちづくりを邁進(まいしん)してほしいと託す方々が多かったと受け止める。私のふがいなさで結果は出せなかったが、支えてくれた多くの人に心から感謝申し上げる」と敗戦の弁を述べた。

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