花巻

自由な表現 魅力あふれ 絵画や陶作、立体並ぶ 障害者アート るんびにい美術館【花巻】

るんびにい美術館で開かれている「ルンビニック・アーティスツ!&一灯窯新作陶展2022」

 るんびにい美術館が主催する「ルンビニック・アーティスツ!&一灯窯新作陶展2022」は、花巻市星が丘の同館で開かれている。同館のアトリエなどで創作活動に打ち込む人たちの絵画や陶作品、立体作品などが会場を彩り、訪れた人たちに“生の芸術”の奥深さを伝えている。5月9日まで。

 同館を運営する社会福祉法人光林会(同市石鳥谷町)は、芸術活動に力を入れている。同展は、障害者による自由で個性的な表現の魅力を感じてもらおうと毎年開催している。

 今回は絵画作品約50点のほか、織物作品、立体作品、同法人運営の障がい者支援施設「ルンビニー苑」に設置されている穴窯「一灯窯」で焼いた陶作品を展示。八重樫秀則さんの「窓」は高さ1・5メートルで、木材やアクリル板を組み合わせて作られた独創性の高い木製オブジェとなっている。

 佐々木早苗さんは絵画と織物作品を出展し、絵画は円形に切り取った画用紙にカラーペンで色を塗り重ねた。玉山公さんの陶作品は陶土をひも状に延ばし、積み重ねていく作風で、生物のような不思議な存在感を見せている。

 光林会では約20年前に設立した「絵画同好会」をきっかけに、入所施設の利用者の芸術活動が始まった。新型コロナウイルス感染拡大以前は、同館2階のアトリエ「まゆ~ら」で創作活動の様子を一般公開していた。

 展示を担当した同法人アート活動支援員の小野嵜拓哉さんは「会場には制作者らを紹介する作品集も置いているので、作品と合わせて読んでもらえれば理解もより深まる。今回の作品展がるんびにい美術館や障害者アートを知る入り口になれば」と期待する。

 入場無料。時間は午前10時から午後4時30分まで。火、水曜休館。問い合わせは同館=0198(22)5057=へ。

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