北上・西和賀

詐欺被害を未然防止 2店たたえ感謝状 北上署

詐欺被害を防いだとして感謝状を受けた(前列右から)畑中副店長、千葉店長、藤本さん

 高齢者の詐欺被害を防いだとして、北上署(千田敬喜署長)は10日、北上市村崎野のファミリーマート北上四号バイパス店(千葉美津枝店長)と同市大堤北のローソン北上大堤店(藤原安紀店長)に感謝状を贈り、優れた対応をたたえた。

 同署などによると、北上四号バイパス店に1月26日、男性アイドルと連絡を取り合うコミュニティーサイトに支払う電子マネー5万円分を購入しようと、70代女性が来店。応対した従業員の藤本大さん(36)は、女性がその2日前にも4万円分を購入したことなどから詐欺を疑い、話を聞いて北上署に通報した。

 2月22日には、「弁護士から賠償金の配布がある」というメールを受信した60代男性が、連絡を取るために電子マネー1万円分が必要として同店を訪れたが、購入が不慣れな様子に疑問を感じて声掛けし、警察に連絡したという。

 また、北上大堤店には1月18日、高額の当選金を受け取るメールを受けたとして70代女性が電子マネー1万円分を購入に訪れたが、様子がおかしいことから店員が不審に思い、詐欺の可能性があるとして通報した。

 同市九年橋の同署で行われた贈呈式では、千田署長が千葉店長、藤本さん、北上大堤店の畑中徳夫副店長に感謝状を手渡し、「日ごろからよく観察し、ちゅうちょすることなく声を掛け、さらにもう一歩踏み込んだ対応をしていただいた。お客さま一人ひとりの財産を守ろうという気持ちが伝わった。今後も協力をお願いしたい」と語った。

 千葉店長は「本部の指導で定期的に教育している。詐欺に限らず、お客さまの異変に気付くことができるようにこれからも注視したい」、藤本さんは「本人は詐欺に遭っている自覚がなく、メールのやりとりを見せてもらって納得していただいた。身近にも起こること。みんながコミュニケーションを取り合える地域づくりに貢献していきたい」、畑中副店長は「高額の電子マネーなどを購入いただく場合は、詐欺ではないかと話し掛けるようにしている。今後も怪しいと感じたら一声掛けるように努めていきたい」と話していた。

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