北上・西和賀

知られざる一面再現 北上市民劇場 暮らしや人、地域性 3作オムニバスで 「アイムヒア~ここが私の生きる街~」

初日の公演が行われた北上市民劇場。3作品で熱演が繰り広げられた

 第44回北上市民劇場「アイムヒア~ここが私の生きる街~」(市民劇場を盛り上げる会やっぺしなど主催)は12日、北上市さくら通りの市文化交流センターさくらホールで初日の公演が行われた。北上の暮らしや人、地域性などを表現した三つのエピソードで熱演が繰り広げられ、来場した約150人を魅了した。13日も午後2時から上演する。

 キャスト、スタッフら約40人が参加した今回は「北上市民の知られざる一面」を取材し、演劇で再現しながら自分たちの暮らしを見詰め直そうというコンセプトで、「転妻物語」「端(はな)の応援団」「さきおりのさと」の3作品をオムニバス形式で上演した。

 このうち、夫の転勤に伴い、北上に引っ越してきた女性の苦楽を描いた「転妻物語」は、人付き合いやライフスタイルなど都会との違いに戸惑いつつも、農業体験で新鮮な野菜のおいしさに気付いたり、息子の成長を感じたりしながら地域に根付いていく物語。息子を演じた佐藤史門君(黒沢尻北小学校6年)は役作りについて「最初はだらしなく、後からしっかりしていくのが分かるようにした。演劇は本番で演じているときが楽しい」と充実の表情を浮かべた。

 主人公の友人を演じた同市里分の松倉愛さん(36)は実生活でも“転妻”で、自らの体験や思いなどがストーリーに取り入れられた。初参加の市民劇場について「あまり作り込むことなく自然体で演じることができた。練習の方が緊張し、本番は楽しんでできた。(13日の公演でも)転妻が感じていることなどを伝えられたら」と話していた。

 鑑賞した同市黒沢尻の菊地英里子さん(48)は「3作品に分かれていて、飽きさせることなく見やすかった。お話そのものも面白かったし、知り合いが出ていたので思い入れもあって楽しめた」と感心していた。

 13日の開場は午後1時30分。当日券は1200円で、小学生以下無料。

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