北上・西和賀

雪崩から人命救え 冬山遭難訓練・北上

冬山遭難救助訓練で、雪中のリュックサックを掘り出す参加者

 北上地区山岳遭難防止対策委員会(土井祐之会長)の冬山遭難救助訓練は26日、北上市和賀町のふるさと体験館「北上」で行われ、参加者が雪崩発生時の捜索・救助技術を身に付けた。

 北上、和賀町、西和賀各山岳会や北上地区消防組合消防本部などから約20人が参加。電波を送信、受信して埋没している人の位置を特定する雪崩ビーコンの仕組みや捜索方法、救助方法などの座学に続き、雪山で実地訓練に取り組み、県山岳・スポーツクライミング協会指導部の韮澤優さん(39)が雪に突き刺して埋没場所を確定するプローブの使い方などを指導した。

 2組に分かれた参加者がそれぞれビーコンとリュックサックを一緒に雪中に埋め、10分間の制限時間内に互いに見つけ出す訓練も行い、ビーコンで場所を絞り込む人、プローブを使ってリュックサックを発見する人、シャベルで掘り出す人、応急処置ができるスペースを確保する人など、役割分担して声を掛け合いながら救助の流れを確認した。

 土井会長は、冬山登山や山スキーではシャベルとビーコン、プローブを携帯することや雪崩が起きやすい状況かをチェックすることが必須とした上で、「自分が埋まったら仲間が見つけてくれるし、仲間が埋まった時は自分が見つける。すぐに助けなければと焦ると手順を忘れてしまうこともあるので、訓練を繰り返して体で覚えることが大切だ」と話していた。

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