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新生児搬送 迅速に ドクターヘリ きょう運用開始【岩手】

 県は、緊急の医療的処置が必要な新生児への対応として、1日からドクターヘリによる新生児の搬送を開始する。未熟児などを保護するための保育器などを備えたヘリに小児科医師が搭乗することで、安全かつ迅速に総合周産期母子医療センターである岩手医科大附属病院(矢巾町)に運び、新生児集中治療室(NICU)での治療につなげる。

 県では2012年5月からドクターヘリを運航。県高度救命救急センターの同病院を基地病院とし、今年2月末までに3710回出動している。新生児の搬送に向けては、21年度に訓練を重ね、沿岸部や県南部など遠方からの移動の流れも確認し、4月から運用するとした。

 搬送対象は、県立中央病院(盛岡市)、県立中部病院(北上市)、県立磐井病院(一関市)、県立久慈病院(久慈市)など、地域周産期母子医療センターである9病院の患者で、呼吸器や循環器の異常などで緊急の医療的処置が必要な未熟児や新生児、またはNICUの入院児。

 ヘリには保育器など新生児用の機器が搭載され、操縦士(機長)と整備士各1人のほか、県高度救命救急センターの医師、看護師、小児科医師各1人が搭乗。搬送完了までの体制を万全にする。

 県医療政策室の担当者は「救急搬送の時間が格段に短くなり、遠方の新生児であっても安全かつ迅速に高度な治療が受けられるようになる。今後もさらなる医療体制の充実を図りたい」としている。

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