県内外

岩手の名所再現 人気ゲーム「あつ森」活用 県内企業・団体が参画

宮沢賢治の世界観やバラ園などを再現した「もーりお島」

 ニンテンドースイッチの人気ゲームソフト「あつまれどうぶつの森(あつ森)」を活用して岩手を再現するプロジェクトが、県内で進められている。盛岡市のホテルエース盛岡の取り組みをきっかけに始まり、県内の企業や団体が参画。それぞれがゲーム内の島を開拓し、観光名所などがある“岩手再現島”をつくることで、プレーヤーに本県の魅力を体感してもらう。

 あつ森は、任天堂から発売されているコミュニケーションゲーム。個性的な住民たちと交流しながら、自分の「島」を自由に開拓するゲームで、インターネットを介して他のプレーヤーの「島」を訪問することもできる。

 同ホテルでは観光情報の発信に活用しようと、平泉町の中尊寺など約40カ所の観光地を配置した「サッコラ島」を単独で公開していた。一つの島だけで県全体を再現するのは難しいことから、岩手eスポーツ協会の協力も得て、「あつ森でバーチャル岩手を体験しよう」実行委員会を発足。3月からプロジェクトを本格始動させた。

 プロジェクトには同ホテルをはじめ、県内で塾を運営するTS、盛岡市で南部鉄器の製造販売を行う岩鋳など5者が参画。宮沢賢治の童話や花巻温泉郷、バラ園などをイメージした「もーりお島」、岩手の鬼伝説などを紹介する「おにが島」など、それぞれの視点で本県の景色や名物、行事を表現している。

 各島の詳細は、同ホテルホームページなどにリンクがある専用サイトに掲載。今後も新たな島が発表される予定で、実行委事務局の田中宣行さん(49)は「ニッチ(隙間)なスポットもできる限り再現するようにしている。バーチャル岩手を体験し、岩手に興味を持ってもらえれば」と話している。

地域の記事をもっと読む

県内外
2024年5月2日付
県内外
2024年5月2日付
県内外
2024年5月2日付
県内外
2024年5月2日付