北上・西和賀

寄り添う心 舞に込め 震災追悼慰霊復興祈願 桜背に鬼剣舞躍動 北上・展勝地で6団体

追悼慰霊と復興祈願の思いを込め、祈りの舞を繰り広げる鬼剣舞団体の踊り手たち

 北上鬼剣舞連合会(会長・和田勇市岩崎鬼剣舞庭元)の「東日本大震災 追悼慰霊復興祈願の舞」は17日、北上市立花の市立公園展勝地で行われた。各団体が震災犠牲者の鎮魂や被災地の復興を願い、勇壮な群舞をささげた。

 民俗芸能を通じた復興支援を狙いに北上展勝地さくらまつりに合わせて続けられている行事で、今回は同連合会の13団体のうち、鬼柳鬼剣舞、岩崎鬼剣舞、御免町鬼剣舞、黒澤尻鬼剣舞、黒岩鬼剣舞、二子鬼剣舞の6団体から約60人が参加した。

 1部の供養式では、和田会長が「あれから11年、被災地のインフラ面の復興は進んでいるが、今なお課題は山積し、過去の出来事ではなく現在の問題と実感している。復興に向かう沿岸地域の皆さま方には継続した支援活動が必要。一瞬にして多くの命、財産を奪い去った震災を忘れず、今後も被災地に寄り添う心を深めたい」と式辞を述べた。念仏回向に続き、各団体の庭元、保存会長が焼香し、犠牲者の冥福を祈った。

 2部の祈りの舞は、それぞれの団体の踊り手が一斉に「一番庭」と「刀剣舞の狂い」を繰り広げ、躍動的な舞を写真撮影しようと大勢の観衆が取り囲んだ。演目の合間には、各団体が募金箱を持って会場内を回り、沿岸地方の郷土芸能への支援を求めた。

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