花巻

脱炭素推進へ カーボンオフセットLPガス CO2排出年10トン削減 花巻東高寮に導入

川本副社長(右)からカーボンオフセットLPガスの供給証明書を受け取る小田島理事長

 学校法人花巻学院(小田島順造理事長)は、花巻市桜台1丁目にある花巻東高校男子生徒寮「第2雄風寮」に、同市のLPガス取扱業でガスワングループの高孝が提供する「カーボンオフセットLPガス」を導入した。年間の二酸化炭素(CO2)排出量約10トンが削減できる見込みだ。

 カーボンオフセットは、植林や太陽光・風力発電などで削減された温室効果ガスを排出権として購入し、企業などが排出した温室効果ガスを相殺する仕組み。

 第2雄風寮では、今月1日に使用を開始した。海外の温室効果ガス排出権の一つのボランタリークレジットを活用したカーボンオフセットLPガスを導入。暖房などで年間3・3トンのLPガスを消費しているが、全てこのカーボンオフセットガスに置き換わる。

 20日には同市松園町の花巻東高を、ガスワングループ中核企業で総合エネルギー大手のサイサン(本社さいたま市)の川本知彦代表取締役副社長、高孝の高橋一彰代表取締役社長らが訪ね、小田島理事長にカーボンオフセットLPガスの供給証明書を手渡した。

 小田島理事長は「2050年までに温室効果ガス排出を全体としてゼロにするためにわれわれができること、身近なことから進めていかなければならない。寮で採用することで生徒たちの意識を高めたい」と述べた。

 川本副社長は「学校法人の社会報恩という考え方に私たちの提案が合致したことをうれしく思う。時代に即したエネルギーの供給を通じて役に立ちたい」、高橋社長は「脱炭素社会のためにエネルギー事業者としてできるのはカーボンオフセット。地域の事業者の脱炭素への取り組みを手伝いたい」と述べた。

 同校とガスワングループによると、カーボンオフセットLPガスの導入は、学校教育施設では県内初という。

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