県内外

岩手の情報拠点に 県立図書館100周年 式典で決意新た

関係者が県立図書館開館100周年の節目を祝った記念式典

 県立図書館の開館100周年を祝う記念式典は23日、盛岡市のいわて県民情報交流センター(アイーナ)で行われた。関係者がこれまでの歩みを振り返るとともに、親しまれる情報拠点として一層の発展を目指していく決意を新たにした。

 式典には歴代館長ら関係者、来賓ら約220人が出席。佐藤博県教育長は式辞で、同館の多くの利用に感謝するとともに、「これからも県民に期待されるサービスの提供を通じ、生涯学習推進の中核的施設として、地域の情報拠点であり続けたい」と述べた。

 席上、同館が2021年度に実施した作文コンクールの表彰を行い、中学生の部最優秀賞に輝いた県立盛岡一高1年岩波千果さん(15)=盛岡市立黒石野中卒=が作文を朗読した。多忙な中学校生活の中、明日への元気を与えてくれた本の魅力を再確認したといい、「本は生きていくために必要であり、自分自身のことを教えてくれる。自分のことが分からなくなったときは図書館へ行き、じっくりと本を選べば良いのだ」と語り、今後も本と向き合って多くのことを学んでいく意欲を示した。

 式後、関連イベントとして、同館の関係者や有識者による鼎談(ていだん)のほか、釜石市出身の作家柚木裕子さんによるトークショーが行われた。

 同館は、第19代内閣総理大臣で「平民宰相」と呼ばれた盛岡市出身の原敬(1856~1921年)が大正時代、県知事らに提案したことがきっかけで建設に至った。初代の同館は1922(大正11)年4月20日、同市にある県公会堂の向かい(現内丸緑地)に開館。アイーナ内にある現施設は3代目で、収蔵能力は約153万冊。開架書架をはじめ、企画展示コーナー、ボランティアルーム、映像コーナー、研修室などを備え、県民の多様なニーズに応えている。

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