奥州・金ケ崎

漏電防止へ慎重作業 カラスの巣撤去 東北電力水沢セ【奥州】

奥州市江刺で行われたカラスの巣の撤去作業

 東北電力ネットワーク水沢電力センター(菅野祐司所長)のカラスの巣の撤去作業は27日、奥州市江刺岩谷堂字小境地内で行われた。撤去されたのは電柱上部の架線アームの上に作られた巣で、同社によると漏電による停電の原因となるという。同社ではパトロールも実施しているが、「見つけた場合には連絡を」と協力を呼び掛けている。

 カラスの営巣が盛んになる3~5月には、見晴らしの良い場所を求めて電柱などの配電設備に巣が作られるケースが見られる。巣の材料として針金など鉄線類を使うこともあり、電線に接触した場合には停電を引き起こす場合がある。

 同社岩手支社管内では、2019年に848個、20年に838個、21年に861個の巣を撤去した。カラスの巣による停電は19年3件、20年7件、21年2件発生。カラスの営巣期間は重点的にパトロールを実施して撤去している。

 同日は、高さ12メートルほどの電柱に作られた巣を高所作業車を使って撤去。電線や設備を絶縁した上で絶縁操作棒を使って巣を取り除き地上に下ろした。

 撤去後、架電アーム部分には営巣防止器具を配電設備に設置した。

 作業後、同センター配電技術サービス課の大倉寿一配電技術長(47)は「カラスが巣を作る材料として、針金などを使うケースがあり、漏電しやすい環境になるリスクがある。見つけた場合は、安全や給電を考慮して撤去している。一般の方からの連絡での撤去も多い。見つけた場合には、連絡してほしい」と話していた。

 カラスの巣の情報は、同社のネットワークコールセンター=(0120)175366=で24時間受け付けているほか、ホームページのチャットでも連絡できるという。

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