北上・西和賀

生命力宿る精緻な技 市立博物館和賀分館 バードカービング展【北上】

自らの作品を手にする齊藤さん

 北上市立博物館の企画展「バードカービング作品展」は、同市和賀町横川目の市立博物館和賀分館で開かれている。一羽一羽が表情豊かで生命力さえ感じさせるバードカービング(木彫りの鳥)の魅力を伝えている。6月19日まで。

 昨年3月に結成された北上バードカービングクラブ「キビタキの会」(鈴木清明代表)の会員が制作したもので、マヒワやキビタキ、センダイムシクイ、ホオジロなど33種が展示されている。

 同会は同市立花のみちのく民俗村「体験工房」で、毎月第1・第3木曜日に集まり、会員11人がカービング技術と知識を高めながら、個々のペースで作品作りを楽しんでいる。

 野鳥の細部までこだわることはもちろん、それぞれの生息環境をできるだけ忠実に再現したいという思いから、メジロが止まる梅の花、シマアオジがくわえた昆虫、スズメがついばむ熟した柿の実なども精巧に作られている。

 ジョウビタキやオオルリなど数種類の作品を出品した同市町分の齊藤彰孝さん(80)はカービング歴8年。「絵心がないので色付けや足の部分のはんだ付けなどが難しいが、時間も忘れて制作に没頭することも。小さい頃から鳥が好きだったので趣味が戻った感じで、すごく楽しい」と笑う。

 鈴木代表は「初心者や初級者が多い会だが、迫力ある展示になった。後半は作品の入れ替えも予定しているので、ぜひご覧いただきたい」と来場を呼び掛けている。

 会場にはバードカービングの制作工程を模型付きで紹介しているほか、鈴木代表や会員が撮影した野鳥写真も展示している。

 時間は午前10時~午後4時(最終入館3時30分)。入場無料。

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