歴史的快挙たたえる 小林陵選手、2度目県民栄誉賞【岩手】
県は5日、北京冬季五輪スキージャンプ男子個人ノーマルヒルで金メダルを獲得し、2021~22年のノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子で個人総合優勝に輝いた小林陵侑選手(25)=八幡平市出身、盛岡中央高―土屋ホーム=に2度目の県民栄誉賞を授与した。同日に盛岡市内で表彰式が行われ、歴史的快挙を成し遂げ県民に感動と希望を与えた功績をたたえた。
式には小林選手のほか、父宏典さん、母智子さん、土屋ホーム社長の山川浩司スキー部長らが出席。
達増拓也知事は「同一シーズンで二つのビッグタイトルを獲得し、輝かしい快挙を成し遂げた。これからも日本、世界のスキージャンプの牽引(けんいん)役を担ってもらいたい」とたたえ、小林選手に表彰状を手渡した。
小林選手は18~19年のW杯で日本勢初の総合優勝に輝き、19年に同賞を受賞。北京五輪では男子個人ノーマルヒルで金メダル、同ラージヒルで銀メダルを獲得したほか、21~22年のW杯でも3季ぶり2度目の個人総合優勝を果たした。
式後、記者会見した小林選手は「多くの人に支えていただき、ここまで来ることができた。(2度目の受賞は)すごく光栄なこと」と喜びをかみしめた。来シーズンに向けては「W杯でまず一勝を目指す。世界選手権もあるので、それも楽しみにやっていきたい」と意欲を見せた。
同賞は1984年に創設。これまでラグビー日本選手権を7連覇した新日鉄釜石ラグビー部、2009年に春夏の甲子園で活躍した花巻東高硬式野球部など3団体、4人が受賞しているが、複数回の受賞は小林選手が初めて。