北上・西和賀

アスパラ販売拡大期待 選果場で出発式 JA花巻【北上】

JAいわて花巻の今年産アスパラガスの出発式でテープカットする関係者

 県内一の栽培面積と販売額を誇るJAいわて花巻の2022年産アスパラガスの出発式は11日、北上市和賀町煤孫の同JA西南アスパラガス選果場で行われた。青々と育った春芽は出荷の最盛期を迎え、関係者は今年産の販売拡大を誓い合った。

 同JAでは、4月21日に選果が始まり、22日から県内や関東方面へ出荷。4月は比較的温暖で順調な滑り出しとなり、出荷量も徐々に増え、露地は5月中~下旬にかけてピークを迎える。

 式で、同JA花巻地域野菜生産部会アスパラガス専門部の藤根優部長は「いよいよ今年も収穫期を迎えた。生産者は一人ひとりの力をJAに結集し、安全・安心で新鮮なアスパラを出荷していく」と抱負を語り、同JAの金田伸副組合長も「秋までの長丁場となるが、一人でも多くの消費者に季節の味を堪能いただきたい」と強調。髙橋敏彦市長もアスパラの産地として数量を確保し、全国に発信する必要性を述べた。

 岩崎鬼剣舞が作業の安全を祈願し、勇壮な演舞を奉納。藤根部長、金田副組合長、髙橋市長ら関係者7人がテープカットしてジュースで乾杯した。

 21年の出荷量は120トン、販売額は1億3586万円だった。近年は10アール当たり収量の伸び悩みが課題で、原因の一つに茎枯病が挙げられている。

▲集荷されたアスパラガスの選果作業に当たる関係者

 解決策として簡易雨よけ栽培の普及を図るほか、行政や全農の支援事業、マニュアル活用で栽培技術を底上げし、今年は150トン、販売額1億6477万円の達成を目指す。

 同JA産アスパラの春芽は寒暖差を生かした甘み、夏芽は爽やかな緑色が特徴。7月下旬からは夏芽に入り、選果場は9月まで稼働する。

 今年産の同JA管内作付面積は北上市55ヘクタール、花巻市41ヘクタール、遠野市7ヘクタール、西和賀町4ヘクタールの計107ヘクタール。生産者の高齢化もあり、昨年を下回っている。

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