一関・平泉

金山棚田オーナー 田植え向け代かき【一関】

金山棚田で初めての代かき作業に取り組むオーナーの親子

 一関市舞川字唐ノ子の金山棚田で21日、田んぼオーナーらによる代かき作業が行われた。所有者が高齢で作付けを断念した棚田を2020年に市内の若者ら有志による任意団体「playfarm」(櫻井陽代表)が継承。昨シーズンからは新たに希望者へ棚田を有償で貸し出すオーナー制度を導入しており、今月末にはオーナーらによる田植えを予定している。

 金山棚田は約150年前の江戸時代後期に開墾。山合いの斜面42アールに沿って100枚の小さな水田が複雑に連なる景観を残そうと続けられている取り組みが評価され、今年2月には農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に選定されている。

 オーナー制度2年目の今シーズンは県内外から支援目的のスポンサーを含む56件の申し込みがあり、代かきには市内や宮城県のオーナーのほか同団体関係者23人が参加。櫻井代表から土をほぐしてならす方法を教わった後、オーナーに貸し出した40枚の水田で手分けして作業を行った。

 現在残されている49枚の棚田は1枚が10~20平方メートル程度と狭く、段差もあり機械の使用が難しいため、全員で水を張っておいた水田に入り、1枚ずつくわを使い土をすりならしながら軟らかくしていった。

 一関小学校4年の坂本涼君(9)と同2年の悠君(7)兄弟は、子供たちに稲作を体験させたいとオーナーに申し込んだ両親と参加。涼君は「初めて泥の中に入ってくわを使ったけど面白かった。秋の稲刈りが今から楽しみ」と語った。

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