北上・西和賀

草はみ伸び伸び 繁殖牛の放牧始まる 水上牧野【北上】

広大、冷涼な水上牧野で伸び伸びと過ごす繁殖牛

 北上市和賀町岩崎新田の市営水上牧野で、今シーズンの繁殖和牛の放牧が始まっている。広大な牧草地で牛たちは伸び伸びと過ごし、繁殖力向上が期待されている。

 同牧野は夏油高原温泉郷一帯の96ヘクタール。JAいわて花巻が市から管理業務を受託し、今月9日から黒毛和種の繁殖牛の受け入れを始めた。標高が高く冷涼で程よい起伏があり、牛にとってはストレス解消や足腰強化につながり、妊娠出産に向けた体づくりに適した環境。牛たちは草をはんだり寝そべったり、自由に体を動かすなど思い思いに過ごしている。

 24日には現地で開牧式が行われ、同JAや関係機関・団体、生産者の10人ほどが出席。同JAの小原卓志営農担当常務、市農業振興課の高橋恵課長、同JA北上地域和牛繁殖部会の高橋光治副部会長らが畜霊塔に拝礼し、今シーズンの事故防止とコロナ禍での畜産業発展を祈願した。

 小原常務は「牛や生産者にとって待望の季節となった。牛の健康増進、生産者にとっても労力軽減とコスト削減につながる事業で、関係機関の協力をお願いしたい」と強調。同町岩崎新田在住で、2頭を預託した高橋副部会長は「草は高価なので(預託すると)助かるし、管理の負担が減る。牛にとっても牛舎にいるよりいい環境。ここで運動して健康になって、安産になれば」と期待した。

 今年の放牧は10月までで、前年並みとなる17戸から延べ97頭を受け入れる予定。

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