奥州・金ケ崎

サヴァ缶、野菜うま味満載 カレーパングランプリ本選進出 連続入賞へ意欲 くろしぇっと、ジャマイ館【奥州】

サヴァ缶とのコラボ「恋するサヴァ?カレーパン」でカレーパングランプリにエントリーした鈴木さん(左)と石川さん

 奥州市江刺のパン工房「くろしぇっと」と同市水沢のカレー&ジャマイカ料理「ROYALジャマイ館」は、矢巾町の岩手県産の「サヴァ缶」を使った「恋するサヴァ?カレーパン」でカレーパングランプリ2022の東日本焼きカレーパン部門にエントリーした。4~5月に行われた予選を通過し、今月6日から投票を受け付ける本選に進出。3者が「パン、カレー、サバのバランスがうまくまとまった」と口をそろえる自慢の一品で、インターネット投票による本選に向け、「名店ぞろいで厳しいが、幅広い層に食べてもらい、入賞を目指したい」と語っている。

 同グランプリは、日本カレーパン協会(やすひさてっぺい理事長)が2016年から開催。くろしぇっととジャマイ館は「恋するカレーパン・キーマの誘惑」で、前回21年のキーマカレーパン部門金賞を受賞している。

 前回までは推薦での出場だったが、今回はエントリー方式。くろしぇっと店主の鈴木希さんとジャマイ館グループ代表の石川悦哉さんは、前回の金賞受賞後から挑戦を決めていたという。

 アイデアを考えていた時、キーマの誘惑の販売を通じて岩手県産から「サヴァ缶を使いませんか?」との誘いを受けた。石川さんは「何? サバカレー?」と思ったものの「無理とかあり得ないものがヒットする時代だ」として開発に着手した。

 五つの味があるサヴァ缶のどれを選ぶか、それに合わせる具材やスパイスはどうするか、と試行錯誤を繰り返した。「ブラックペッパー味」のサヴァ缶を使用し、地場野菜をミキサーですり下ろしてカレーフィリングを作った。

 鈴木さんは「キーマの誘惑はスパイシーが魅力だったが、今回は子供にも食べてもらいたい」と考え、スパイスを控えめにするよう石川さんに依頼した。さらに、「サヴァ缶」のユニークなロゴの焼き印を作った。「(岩手県産から)このロゴを使って良いと言われたのがうれしかった」と喜ぶ。

 サヴァ缶の味とともに野菜の甘みが感じられるカレーフィリングが出来、ブラックペッパーをまぶしたパン生地で包んだカレーパンは、両店や都内の本県アンテナショップ「いわて銀河プラザ」で販売しながら少しずつ改良を重ねた。「お年寄りに人気が出た。カレーパンを普段食べないけれど、これはおいしいというリピーターもいる」と石川さん。

 鈴木さんは予選突破に「たくさんの人たちに支えられている実感がある。幅広い人たちに食べてもらっている」とし、本選投票に向けて「連続で金賞入賞が目標」と話す。

 石川さんと鈴木さんは「今回はブラックペッパー味だったが、毎年1種類ずつ作ろうかとも話している。話題になる商品をこれからも作って、奥州市から発信していきたい」と抱負を語っている。

地域の記事をもっと読む

奥州・金ケ崎
2024年5月19日付
奥州・金ケ崎
2024年5月19日付
奥州・金ケ崎
2024年5月19日付
奥州・金ケ崎
2024年5月19日付