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観光需要喚起に向け一新 小岩井農場まきば園【岩手】

1日オープンした小岩井農場まきば園の「ごろごろネット」。今年度、さまざまな施設がリニューアルされる

 小岩井農牧は2022年度、雫石町の小岩井農場まきば園の施設やレストランメニューを順次リニューアルする。ドッグランや乗馬コーナーのグレードをアップし、コロナ禍で落ち込んだ観光需要を喚起する。改装を終えた一部飲食施設は農場の食材を生かした新メニューが登場しており、同社は「よりおいしく、ますます楽しいまきば園にしたい」と意気込んでいる。

 まきば園を大がかりにリニューアルするのは1991年の開園以来初めて。同社は、コロナ禍で観光需要が落ち込む中、約30年が経過した施設にてこ入れしようと、若手社員にアイデアを出してもらい、施設や提供メニューのリニューアルに取り組んだ。

 小岩井農場で生産された食材を使ったグルメの提供を強化し、牧場の雄大な景色の満喫度を一層高めることが狙い。

 「生産農場としてのフィールドを活用してお客様の笑顔と健康、思い出を作る」をコンセプトに、施設面は1日にオープンした「ごろごろネット」をはじめ、▽まきばのドッグラン▽ホースパーク▽まきばのリゾートエリア―を含む4点を年内をめどにリニューアルし、順次オープンする予定。

 「ごろごろネット」は雄大な岩手山と羊の放牧地の景色を見ながらリラックスできる広場に大きなネットを新設した。「まきばのドッグラン」は、既存エリアを拡大するほか、シャワーやトイレを完備し、犬が快適に過ごせる空間を目指す。フォトスポットも設置する。乗馬体験が可能な「ホースパーク」は高級感を感じる空間に改修。「まきばのリゾートエリア」には、ハンモックやシェードを設置しゆったり過ごせる空間を創出する。

 小岩井農場の食材を活用した新メニューは、4月から順次提供されている。これまで洋食を出していた山麓館は焼き肉レストランに衣替えし、小岩井農場産牛肉を部位ごとに食べ比べできるプレートや6種類のケーキを木製皿に載せたスイーツプレートなどを提供。軽食コーナーは全面リニューアルし、小麦や乳製品など素材にこだわったメニューを提供する。

 同社は「コロナ禍で観光事業はダメージを受けたが、必ず立ち直らせるという強い意志でプロジェクトを立ち上げた。ハード面の整備や食に関するブラッシュアップなどで新しく生まれ変わるまきば園を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。

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