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世界農業遺産 再々挑戦 束稲山麓地域 国に申請書提出

 束稲山麓地域世界農業遺産認定推進協議会(会長・青木幸保平泉町長)は8日、一関、奥州、平泉3市町にまたがる同地域で形成された土地利用システムの国連食糧農業機関(FAO)による世界農業遺産と、農林水産大臣が行う日本農業遺産認定を目指して国へ申請書と保全計画を提出した。再々挑戦となる申請書のテーマは「災害から生命(いのち)や生活(くらし)を守り未来へつなぐ束稲山麓地域のリスク分散土地利用システム」で、提出書類による1次審査と9~11月の現地調査、12月の2次審査を経て2023年1月に国内候補地が決まる。

 同協議会は3市町や県、関係する官民団体と有識者で構成され、4月20日に開いた総会で申請書と保全計画を承認。総会での意見などを踏まえた内容の一部肉付けと、達増拓也知事や学識経験者からの意見書を付した上で青木会長が決裁し、募集期限の今月8日、協議会事務局の県南広域振興局農政部職員が東北農政局へ持参し受理された。

 同協議会が申請団体となる申請書は▽概要情報▽農林水産業システムの概要▽申請システムの重要性▽認定基準の各項目に係る申請地域の特徴―の4項目で構成。申請システムの重要性では、肥沃(ひよく)な土壌の反面洪水害に見舞われる北上川沿いの低平地と、山麓地を分散所有して異なる作物を組み合わせることで、災害リスク低減の工夫をしてきたことなどを挙げている。

 前回申請書(20年度)との比較では、テーマに掲げていた北上川洪水害に加えて干ばつや土砂災害など多様な災害リスクについても分散する土地利用システムであることを強調。表記では沖積地としていた北上川沿いの土地を「低平地」、束稲山麓の中山間地は「山麓地」に分かりやすく変更したほか、平泉文化との関わりとして食料や建築資材などの重要な供給元として12世紀の平泉の発展を支えていたことも追記した。

 世界農業遺産は、地域固有の自然や環境、伝統文化が反映された農業文化や風景を後世に残すためFAOが認定。同協議会では18年度に初めて提出した申請書が1次審査を通らず、20年度の再挑戦では日本農業遺産認定と世界農業遺産国内候補地を決める2次審査に進んだものの落選した。

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