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初夏に響く鈴の音 3年ぶり、チャグチャグ馬コ【岩手】

鈴の音を響かせながら華やかにパレードする「チャグチャグ馬コ」=盛岡市中ノ橋通

 みちのくの初夏を彩る風物詩「チャグチャグ馬コ」のパレードは11日、滝沢市から盛岡市にかけて3年ぶりに行われた。華やかな装束をまとった馬コが鈴の音を響かせながら約14キロのコースを練り歩き、沿道に詰め掛けた見物客を楽しませた。

 農耕で働き疲れた馬をねぎらい、無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を願う伝統行事。新型コロナウイルスの影響で2020年から2年連続中止されていたが、今年は感染防止対策を取って開催された。

 パレードには装束馬50頭、役員馬8頭が参加。絣(かすり)の着物姿などの子供らを乗せ、馬の氏神を祭る滝沢市の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社から盛岡市の盛岡八幡宮までを約4時間かけて練り歩いた。

 盛岡市中ノ橋通の岩手銀行赤レンガ館付近では青空の下、乗り手が沿道に集まった多くの見物客に馬上から笑顔で手を振って応えていた。

 1歳になる長男らと共に訪れた同市の会社員家子義朗さん(31)は「間近で見たのは初めて。馬が大きく、足音も迫力があった。子供が生まれてから、新型コロナのため地元のイベントで触れ合う機会が少なかったので、家族で華やかな様子が見られて良かった」と話していた。

 チャグチャグ馬コは200年以上続く行事で、1978年に国の無形民俗文化財、96年には環境省の「残したい日本の音風景100選」に選ばれている。

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