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来月から面的調査 迂回路可能性探る 専門部会 栗駒山火山ガス【岩手】

 栗駒山火山防災協議会の火山ガス対策専門部会(部会長・土井宣夫岩手大地域防災研究センター客員教授)は16日、盛岡市内で会合を開き、火山ガスの面的調査を7~9月に毎月1回、昭和湖付近の計11地点で実施する方針を決めた。現在、通行止めの措置が取られている登山道周辺のガス濃度分布の実態を把握した上で、今後の解除に向け迂回(うかい)路の可能性などを探る。

 同山では、昭和湖付近の火山ガスの濃度が高く、県は登山道の須川コースの一部を立ち入り禁止として継続的に火山ガスを観測している。

 面的調査は2021年度に本格的に始まった。2年目となる22年度は、昭和湖から山頂に向かう登山道周辺を対象に観測機器を11地点に配置して行う予定。高さは50センチ間隔で、50センチ~2・5メートルの5段階で10分ごとに測定する。

 このほか定点観測については、昭和湖付近の2カ所で6~10月に実施する。ガス濃度が基準値の20ppmを超えた場合にショートメールで連絡が行われる仕組みで、一定基準を超えた場合には通行止めの措置が取られる。

 火山ガスの濃度が高いことから、県は昭和湖を挟む須川コースの「苔花台(たいかだい)―天狗平」区間を立ち入り禁止としているが、このうち「苔花台―昭和湖」区間は影響が少ないとして、早ければ9月にも通行止めを解除する方針。

 同日の会合では、昭和湖近くにあるトイレの水が使えない状態にあることが県から示され、今後対策を検討することにした。

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