一関・平泉

争いなき世 一刻も早く 世界遺産の日、平泉から祈り

無量光院跡で世界平和へのメッセージを朗読する平泉ユネスコ協会文化財愛護少年団

 県が条例で定めた平泉世界遺産の日の29日夕、同遺産の構成資産となる平泉町の無量光院跡で「平和の祈り」が行われ、奥州藤原氏が希求した平和と平等の理念を発信することで争いのない平和な世界の一刻も早い実現を願った。

 みちのくの地に浄土世界実現を目指した平泉の歴史や文化を後世に伝えるとともに、東日本大震災犠牲者の冥福や震災からの復興を願い同町が主催し、町内7寺院が共催。町内外から約300人が参列した中、各寺の僧侶12人による法要に続き、平泉小学校4年生と長島小学校5、6年生合わせて66人が平和への願いが歌詞に込められた「平泉讃歌」を合唱で披露した。

 平泉ユネスコ協会文化財愛護少年団(藤原蓮団長)の児童7人が「毎日伝えられる戦争の様子に心が痛みます。平泉で生まれ育ったことに誇りと自信を持ち、この素晴らしい文化や思想を多くの人に広め発信していく」と、世界平和を願うメッセージを力強く朗読。主催者を代表して青木幸保町長は「避難を強いられているウクライナの方々に一刻も早く心の安寧が訪れることを願う。これからも平泉は東北の心の復興とともにある」と呼び掛けた。

 平和の祈りは前回まで観自在王院跡を会場としていたが、国の史跡指定100年を記念し初めて無量光院跡で開かれた。

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