北上・西和賀

好天で生育状況回復 県稲作技術対策会議 高温障害に注意を【北上】

 県は4日、北上市成田の県農業研究センターなどで2022年度第1回稲作技術対策会議を開いた。県全体の稲の生育状況は6月下旬以降の好天で例年並みに回復し、今後は連日の暑さによる高温障害防止へ水管理の徹底を呼び掛けた。

 各自治体、JA、土地改良区、農機具、農薬メーカーなど100人余りが参加。県農業普及技術課は、県全体で6月初旬に平年より気温が低く日照時間も平年を下回り、同15日現在の生育状況は草丈、茎数、葉数とも平年より遅れていたが、下旬からの高温で回復基調となったことを報告した。

 今後の気温経過が平年並みで推移した場合、県内では幼穂形成期、出穂期は平年並みと予想。北上川下流の生育診断圃では7月30日から8月7日を出穂期と推定したが、気温が平均2度高くなった場合は最大で5日早くなるとした。

 日中の気温30度以上の高温が続いた場合、間断かんがいを基本に湛水(たんすい)2~3日、落水1~2日程度とし「水の入れ替え頻度を高くし水温、地温を下げて根に酸素を与えて活力を維持させる。入水は夜間に行い、十分なかんがい水を確保できる場合は気温より低いかんがい水を掛け流して地温の低下を図る」ことを推奨。県内の農業用利水ダム各施設で、貯水状況に大きな支障はないという。

 全農県本部は、21年産主食うるち米は家庭食は一定の需要はあるものの、中食・外食の業務用は新型コロナウイルスの影響長期化で需要減少が続き、県産米の販売が遅延していると説明。肥料もロシアのウクライナ侵攻に伴い高騰し、秋肥(6~10月)の価格は春肥と比べ25~94%の大幅な値上げになったと報告した。

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