花巻

氷柱測定継続を評価 地域環境保全功労者 保存会が大臣表彰 石鳥谷・たろし滝【花巻】

上田市長(左)に環境大臣表彰受賞を報告する大瀬川たろし滝測定保存会の熊谷会長(中央)と菅原副会長

 2022年度地域環境保全功労者として、花巻市石鳥谷町の大瀬川たろし滝測定保存会(熊谷幸夫会長)が、環境大臣表彰を受賞した。関係者は上田東一市長に受賞を報告し、今後も地域住民が連携して継続して活動に取り組むことを誓った。

 たろし滝は、葛丸川に注ぐ沢水が山の中腹で凍り付いてできる大氷柱のこと。同町の中心部から西に10キロほど入ったところにあり、古くから地域住民が氷柱の太さでその年の作柄を占ってきたと言われる。

 毎年2月11日(2000年以前は14日)に太さを測る測定会は1975年に始まり、過去最高は78年の8メートル。

 葛丸川の水文化や作柄予測など、たろし滝の伝統を次世代に継承し、地域環境の変化を発信するなど、水辺環境の保全と普及啓発に貢献していることが評価された。

 4日には熊谷会長(71)と菅原黎治副会長(75)が、市役所に上田市長を訪ね、受賞を報告。熊谷会長は「(氷柱が)太い時は歓喜に沸き、細い時は知恵でカバーするなど農作業の励みになっている。平成に入って以降は計測できない年が増え、地球温暖化の影響を感じるが、これからも地域のつながりを大事にして測定を続けていきたい」と話していた。

 上田市長は受賞をたたえるとともに、「大きなたろし滝を見るとうれしくなる。地域の皆さんと盛り上げ、これからも活動を続けてほしい」と取り組みの充実を期待した。

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