奥州・金ケ崎

高精度、生徒が興味津々 キーホルダー制作、企業協力 3Dプリンター利用し原型造形 水沢工高【奥州】

3Dプリンター用のデータ作成について説明を聞く生徒たち

 奥州市の県立水沢工業高校(日當仁己校長、生徒376人)の機械科課題研究「SDGsキーホルダーを作ろう!」のメンバーは5日、アルミ鋳物を作るための原型製作への協力を求め、同市水沢工業団地のミズサワセミコンダクタ(柳田雅紀社長)を訪ねた。原型は、生徒が作ったデータを持ち込んで同社の保有する高精度3Dプリンターで作成。製造現場の見学も行った生徒たちは「すごい会社が近くにある」と感激した。

 同課題研究は、菊地駿太さんをリーダーとする機械科3年生6人のグループ。伝統産業の鋳物技術、認定こども園に空き缶回収の協力を得るなどの地域連携を図りながら、アルミ鋳物のキーホルダーを作って園児にプレゼントする。

 これまでは持続可能な開発目標(SDGs)の学習、地元の老舗鋳物業者「及富」で作るためのノウハウや考え方を学んだ。及富のアートディレクター菊地海人さんから3Dプリンターで原型を作る方法のアドバイスを受け、生徒たちは3次元設計(3DCAD)したデータを基に学校にある3Dプリンターで原型作りに挑戦した。

 キーホルダーの仕上がりは4センチほどの大きさになることから、同校のプリンターでは精度が足りず、原型に使うには不十分な物となった。このため、同校卒業生もいるミズサワセミコンダクタに協力を打診したところ快諾を得て、データを持ち込んで訪問した。

 同日は同校OBたちから同社の行っている半導体、電子部品製造、SDGsへの取り組みについて説明を聞くとともに製造現場を見学。生徒たちは高精度で大型の3Dプリンターに目を輝かせ、自社開発の自動化設備の並ぶ製造ラインや設備を製作する人たちの作業ぶりにも興味津々だった。

 その後、3DCADデータを基に造形のためのデータを作成し、3Dプリンターでの造形を開始。仕上げには数時間かかることから、同日は会社側であらかじめ作っておいた物が提供され、小さいながらもきれいに必要な勾配がついているなど精度の高さに驚いていた。

 メンバーの千葉大成さんは「今回初めて知った会社で、ワクワクして訪問した。訪問前に3Dプリンターのスペックを調べてみたらものすごくて信じられなかった」という。「自社開発の設備もすごい。機械工作部に入ってロボットを動作させているが、これほどの精度で大量に制御していることにも驚いた」と興奮気味だった。

 今後、今回の原型を基にシリコンの型を複数作って、複数を一度の鋳込みで作ることができるように試作を行う。同市の認定こども園稲瀬わかば園の協力を得て回収した空き缶を使って、秋から量産。12月には同園を訪ねて出前授業を行う予定だ。

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