花巻

震災の教訓伝える 釜石高生 大迫高で出前授業【花巻】

大迫高の生徒を前に東日本大震災の体験談を語る釜石高の瀬川さん

 花巻市大迫町の県立大迫高校(三田正巳校長、生徒56人)で6日、釜石高校の生徒による防災出前授業が行われた。大迫高の生徒たちが防災講話などを通じて、東日本大震災の被害と日々の防災意識について学びを深めた。

 出前授業は2021年に続いて2回目で、釜石高の生徒会と有志の2、3年生15人が大迫高を訪問。釜石高生は同校で取り組んでいる東日本大震災の教訓と支援への感謝を後世に伝える「メッセージプロジェクト」、釜高式クロスロードゲームなどを紹介した。

 震災体験談では釜石高の生徒たちが震災発生時の被災地の様子や被災した経緯などを伝えた。生徒会長の瀬川周平さん(3年)は発生時に大槌町に家族4人でおり、大槌高校に避難したという。

 津波の脅威を「暗幕のような塊が建物をなぎ倒していった。何が起こっているのか分からなかった」と振り返った。「常に不安だった」と語り、「自分たちが震災を伝えられる最後の世代かもしれない。自然災害の恐ろしさを忘れないで、減災、防災の重要性を忘れないでほしい」と訴えた。

 大迫高の生徒は早池峰神楽や大型紙芝居を披露。同校生徒会長の晴山颯真さん(3年)は「震災の記憶は少ないが、今回の出前授業で改めて恐ろしさを知ることができた。非常事態に備えて、日々防災を意識する」と気を引き締めていた。

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