花巻

三大まつり開催へ 規模縮小し3年ぶり 花巻・石鳥谷

 新型コロナウイルスの感染拡大で2年連続で中止となっていた花巻市石鳥谷地域の三つの祭りについて、各実行団体組織は、3年ぶりに2022年の祭りを開催する方針を決定した。無観客による花火の打ち上げなど規模を縮小しての実施になるが、伝統文化の継承と町のにぎわい創出に向け、感染対策を講じて安心・安全の担保を第一に開催に踏み切る。

 3年ぶりに開催するのは▽第32回石鳥谷夢まつり(花火、8月6日)▽第41回石鳥谷まつり(9月8~10日)▽第40回南部杜氏の里まつり(10月29、30日)。石鳥谷地域の夏から秋を彩る三大まつりとして定着している。

 花火は、例年より1週間早い日程で無観客で行う。ふるさとへの誇りと愛着を育み、感動を与えるとともに、地域の活性化の願いを込める。花火の打ち上げ数など例年より規模を縮小。打ち上げ会場の大正橋下北上川付近への入場は禁止し、市民には自宅や身近な場所、動画投稿サイト「ユーチューブ」の石鳥谷情報チャンネル「DORIYA」での観覧を呼び掛ける。

 石鳥谷まつりは、例年通りの日程だが、規模を縮小して開催する。交通規制を実施してのお祭り広場(県道中寺林犬淵線文化タクシー前―石鳥谷駅口)でのパレードは中止。3日間とも午後1時から9時までの南部風流山車の自由運行のみとし、地域の伝統行事と山車制作技術の次世代への継承を開催の目的に掲げる。40年の軌跡を映像とポスターで振り返る展示なども行う予定だ。

 南部杜氏の里まつりは、チケット制で南部杜氏自醸清酒鑑評会の出品銘柄を味わえる従来の形式を変更し、参加者を限定し体験を通じて南部杜氏の酒造り文化や日本酒について学ぶツアーを企画。23年度リニューアルオープン予定の南部杜氏伝承館に特別招待し、オリジナルラベル作りや映画「南部杜氏」鑑賞、試飲などを予定しており、今後参加者を募集する。

 事務局などを務める花巻商工会議所石鳥谷支所は3年ぶりの実施に「通常の規模より縮小された形になるが、それぞれ開催に向け準備を進めている。三大まつりの復活をきっかけに地域の伝統文化の継承や町のにぎわいの創出を図っていきたい」としている。

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